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2005年04月26日
肥満・糖尿病領域の新規ターゲット分子を発見
慶應義塾大学医学部の尾池雄一講師らと山之内製薬との共同研究グループは、肝臓から分泌される分子のアンギオポイエチン関連成長因子(AGF)に、抗肥満作用と抗糖尿病作用を見出した。肥満化して糖尿病症状が表れたAGF欠損マウスにAGFを投与すると、その症状が大きく改善され、新しい作用機序の肥満・糖尿病治療薬になる可能性が出てきた。米科学雑誌『ネイチャーメディシン』の電子版に3月21日付けで掲載された。
AGFは肝臓からの分泌タンパク質で、慶應大と山之内の共同研究グループが2003年にクローニングに成功した。以来、血管新生、創傷治癒などの活性があることを報告しており、今回、AGFを欠損させたマウス、AGFを高濃度に産生するマウスなど遺伝子改変マウスなどを作製し、AGFの生理機能を詳細に調べた。
その結果、まずAGF欠損マウスは脂肪の増大を伴う顕著な肥満とともに、Ⅱ型糖尿病の主な症状にあたる耐糖能異常および抗インスリン血症を呈した。さらに高カロリー食を与えて肥満や糖尿病を誘発させる実験では、正常マウスが肥満や糖尿病を発症する一方で、AGF高濃度産生マウスではその発症が抑えられた。特に、肥満糖尿病病態モデルマウスにAGFを投与すると、それらの症状が改善する様子も観察されたという。
AGFを機能亢進する薬剤が、新しい作用機序に基づいた肥満・糖尿病などの治療薬になる可能性が出てきたとしている。
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