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2006年05月08日

次世代の肥満治療? 「食欲ペースメーカー」の開発進む

米ミネソタ州ミネアポリス(ロイター) 心臓のペースメーカーと同様、体内に埋め込んだ機器で胃の働きをコントロールすることにより、肥満患者の食欲を抑えることができたら――。そんな発想を実現するための研究が、米医療機器メーカーで進められ、次世代の肥満治療法につながるとの期待を集めている。

当地に本社を置く米医療機器大手メドトロニックが開発しているのは、「埋め込み型胃刺激装置(IGS)」と呼ばれる機器。ストップウォッチほどの大きさの装置を腹部の皮下に埋め込み、胃壁に電極を取り付けて少量の電流を流す。これによって胃が収縮し、脳に満腹感が伝わるため、食べる量を抑えることができるという仕組みだ。当初開発に取り組んでいたメーカー、トランスニューロニックスを、同社が昨年買収し、研究を引き継いだ。

重度の肥満の治療法としてはこれまでに、胃を小さくするバイパス手術や帯状のベルトで縛る「ラップバンド」手術などが実用化されているが、IGSは治療後の取り外しが可能で、合併症も起きにくいのが特長だという。

ただ、同社がこのほど1年間にわたって実施した臨床試験では、目標とする減量効果が得られなかった。メドトロニックのリチャード・カンツ博士は「電流の量や刺激を与える頻度など、改善すべき項目がいくつかある」と説明する。同博士によれば、肥満治療に関連する市場の規模は1億ドルに上るとみられ、今後さらに成長が見込まれる。同社ではこのほか、脳に電極を埋め込んで直接刺激を与え、食欲を抑制する方法なども研究しているが、カンツ博士は「IGSの完成が、市場参入への最短の道。3-4年後の実用化を目指す」と話している。

一方、ミネアポリス市内の別の研究所では、新興企業エンテロメディックスが、もう1つの埋め込み型装置「マエストロ」の開発を進めている。こちらは胃のぜん動運動などをコントロールする迷走神経を電気刺激によって一時的にブロックし、食べ物の消化を抑えるという方式。まだ大規模な臨床試験には至っていないが、同社では「今年中に成果を発表できる段階になる」との見通しを示している。

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