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2006年09月26日
ワカメが脂肪を燃焼し肥満を防ぐ
日本で広く消費され、米国でも和食レストランの味噌汁の具としておなじみの茶色の海藻(褐藻類)の一種、ワカメ(学名Undaria pinnatifida)に、おいしいさだけでなく、余分な脂肪を燃焼させる働きのあることが示された。北海道大学大学院水産科学研究院教授の宮下和夫氏らの研究によるこの知見は、サンフランシスコで開かれた米国化学会(ACS)年次集会で発表された。
研究グループは、ワカメに含まれる褐色の色素フコキサンチンにより、マウスの腹部脂肪が縮小し、体重が5~10%減少することを突き止めた。腹部の白色脂肪組織に含まれ、脂肪の酸化およびエネルギーの熱への変換を促す蛋白(たんぱく)を、フコキサンチンが刺激していると思われるという。また、フコキサンチンには、オメガ-3脂肪酸であるDHAの産生を促す働きがあることもわかった。DHAは、アテローム性動脈硬化症の一因となる悪玉コレステロール(LDL)を減少させる。
しかし、この研究は動物を用いた予備段階のもので、そのままヒトに当てはめることはできないと専門家は指摘している。フコキサンチンが体重減少に役立つ可能性があるといっても、これは体重管理に関する数ある研究の一つにすぎず、正しい食品の選択、適正な食事量、定期的な運動など、これまでしてきたことを止めるべきではないという。
研究グループは、フコキサンチンを含む錠剤の開発を目指してさらに研究を続ける意向だという。ヒトを対象とした研究も計画されているが、フコキサンチンによる抗肥満薬が市販されるまでには少なくとも5年はかかると思われ、それまでは、バランスのよい食事と十分な運動を心がける必要があると宮下氏も述べている。
同学会では、慢性ウイルス性肝炎患者の肝癌(がん)リスクがミカン果汁の摂取により減少することや、ミカンを多く消費する日本人の血液マーカーと肝疾患、アテローム性動脈硬化症、インスリン抵抗性のリスク減少との間に相関がみられる研究も報告された。
2006年09月22日
米国、2010年までに5人に1人の子供が肥満に
米医学研究所(IOM)は、今後2010年までに国家的な緊急健康対策を取らない限り米国において5人に1人の子供が肥満になるだろうと警告している。
現在米国の子供の3人に1人が肥満かやや肥満の状態にあるという。米国における子供の肥満者の割合は2002年に16%、2004年には17.1%となっており、今後4年以内に20%に達するだろうと予想されている。
IOMは米国において子供の肥満対策が進展していないことを指摘し、今後より体系的な肥満対策を行う必要があると促進している。
これに伴い、米国内の小中学校は生徒の食生活改善プログラムを再検討している。さらに米食品業界は子供に良い食習慣を身につけさせ、また運動を促すためにイラストつきで子供向け嗜好品を販売するなど、子供の肥満防止対策に積極的に取り組んでいるという。
2006年09月19日
やせ過ぎモデル5人を締め出し
報道によると、18日から開幕するマドリード・ファッションウィークの「パサレラ・シベレス」で、やせ過ぎのモデル5人が測定の結果、不採用となった。主催者は先に、一定の基準を満たさないやせ過ぎのモデルの参加を禁止することを決めていた。
ファッションショーの世界で、モデルがやせ過ぎを理由に出演を拒否されたのは初めてという。パサレラ・シベレスの主催者は、禁止決定は世界保健機関(WHO)や国内の規定に基づいており、時には死に至る拒食症との闘いに資するものだとしている。
68人の国際的なモデルが16日、ボクサーよろしくはかりの上に乗って、175センチで56キロ以上の基準を目安にして体重を測定した結果、スペイン人モデル5人が不採用となった。主催者によると、このほかに、昨年のショーに参加したモデルの30-40%を測量の前に事前に不採用にしたという。
世界をリードするパリとニューヨークのファッション界は、この動きを批判している。仏ファッション連盟の会長は「ファッションは規制されるべきではない。もし同様の措置がフランスで取られたら、みんなが笑うだろう」と語った。
また、米デザイナー協会の会長は、これは差別的な措置であり、ニューヨークのファッション界ではやせ過ぎのモデルは問題になっていないと述べた。
2006年09月16日
貧しい州は肥満率が高い~ルイジアナなど3州が最高
米国民の肥満率調査で、肥満の人が州人口に占める割合はルイジアナ、ミシシッピ、ウェストバージニアで最も高く、コロラド、コネチカット、ハワイ、バーモントで低いことが分かった。厚生省によると、ルイジアナなど3州は福祉面で最も貧困の6州に含まれる。
ロイターによると、調査は米疾病管理センター(CDC)が国内の成人30万人を対象に行った。全米国人の60.5%が標準体重を上回っており、23.9%が肥満、3%が極度の肥満と判断された。
肥満の割合は男女とも24%で、人種別ではヒスパニック(中南米系)以外の黒人が約34%と最も高かった。
CDCによると、肥満率は1995年の15.6%から上昇した一方で、全米健康栄養調査(NHANES)が04年に行った調査結果(32%)よりは格段に下がった。CDC調査は身長と体重が自己申告なのに対し、NHANES調査は実測値。しかし専門家は、いずれの調査も州別あるいは人種別で比較する場合に重要と見ている。
CDCによると、上位3州の肥満率はいずれも30%以上で、下位4州はそれぞれ17%以下だった。
2006年09月12日
10代になってからでは手遅れ?
幼児の肥満を「ぽっちゃりしている」と片付けないで―。就学前に太っている子どもの60%は12歳になってもやはり太っているとの調査結果が米国で発表された。
12歳で太っていると成人になってもそれをひきずり糖尿病や高脂血症を招くとされるが、就学前から気をつけなければならないことになる。
全米10大学の研究者が、1042人を対象に2―12歳の間の7回の身長と体重の記録を調べて分析した。
疾病対策センター(CDC)は、子どもについては「標準より重い(overweight)かそうなる危険」のみで、肥満(obese)という言葉を使っていないが、この調査では(同じ身長の人で体重が重い順に)上位5%を「肥満」と定義する厳しい態度でのぞんだ。「標準より重い」は上位5―15%。
調査では、小学校低学年で「肥満」か「標準より重い」子どもの80%は12歳でもそう▽3歳で上位50%に入る子どもの40%は12歳で「肥満」か「標準より重い」▽7回の測定で「標準より重い」の回数が多いほど12歳でもそう―という結果が得られた。
調査、分析にあたったフィリップ・ナダールさん(カリフォルニア大サンディエゴ校医学部名誉教授)は「小児科医が早い段階から、両親に子どもの運動や食事に気を付けるようカウンセリングをするべきだ」と指摘している。
2006年09月08日
「肥満症薬」大ヒット 女性の購入予想以上、品切れ続出
小林製薬が3月に発売した肥満症薬「ナイシトール85」が約半年で売上高14億5千万円を記録するヒット商品となっている。中高年男性のメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)への関心の高まりに加え、ダイエット効果に期待する女性の購入が予想以上に広がったためだ。
ナイシトールは、ドラッグストアなどで販売される一般用医療品(大衆薬)の漢方内服薬。18種類の生薬から抽出した漢方エキスが肥満症や便秘の改善に効果があるという。
厚生労働省が5月、心筋梗塞(こうそく)や脳卒中など生活習慣病の引き金になるメタボリックシンドロームの全国調査を公表。同症候群に注目が集まり、売り上げが急激に伸びた。各地の薬局で品切れが続出、一時的にテレビCMの放映を中断したこともあった。
製薬業界では「大衆薬では年間売上高が10億円を超すと大ヒット」とされる。ナイシトールの売上高は初年度目標(4億5千万円)の3.2倍に達しており「最終的に22億円に達する勢い」(小林豊社長)という。
同社は、女性の購入者が全体の約4割に達したことに着目。便秘改善効果をダイエットに役立てたい女性の思わぬ需要を掘り起こせたことから、女性向けの商品開発を急いでいる。
2006年09月06日
肥満防止へ給食改革 英の一部小中学校で開始
「果物、野菜を毎食2品以上。揚げ物は週2回まで」-。新学期を迎えた英イングランド地方の公立小中学校で4日、子どもの肥満増加に歯止めをかけるための「給食改革」がスタートした。
新たに定められた政府指針によると、果物、野菜を増やすほか、ソーセージなどの加工食品は一定の品質を確保したものの使用を徹底。3週間に一度は魚料理の提供を義務付けるなど、「ジャンクフードを多用している」と批判されていた従来路線からの転換を図る。
食堂に置かれるケチャップやマヨネーズは使用量を抑えるため、瓶でなく小袋入りに。中学校にあった炭酸飲料やお菓子の自動販売機は、原則撤去された。
2006年09月04日
米国人の肥満傾向続く
ワシントン(AP) 米国人の肥満傾向は弱まる気配を見せず、昨年の平均肥満率は全50州中31州で上昇したことが、米非営利団体(NPO)「米国健康トラスト(TAH)」の調査で明らかになった。
TAHは03年から05年にかけて、毎年米各地の成人を無作為に抽出し、電話による調査を実施。まとめによると、ミシシッピ州が04年の肥満率からさらに1.1%高い29.5%を記録し、2年連続で1位を占めた。一方、肥満率が最も低かったのは2年ともコロラド州。05年は16.9%だったが、これも04年に比べるとわずかながら上昇していた。肥満率はほとんどの州で上昇または横ばいとなり、04年から下降したのはネバダ州のみだった。
TAHのジェフ・リーバイ博士は「その場しのぎの対策では効果がないことが明らかだ」と説明。連邦、州当局に対し、(1)定期健診の実施や運動の奨励(2)徒歩での移動を想定した道路整備――などを提言しているほか、企業に対しても、従業員の肥満防止に向けた福利厚生策を勧めている。
また、米疾病管理予防センター(CDCP)のジャネット・コリンズ博士はこの結果について、「肥満率の低い州で対策が進んでいるとみるのは早計だ。肥満は貧困層に多いことなどから、各州の条件はそれぞれ違う」と指摘。その上で、「肥満には個人の自由という側面もあるが、肥満が原因で病気になれば医療コストがかかる。たばこの問題と同様、当局は正しい知識の普及に務めるべきだ」と述べている。
肥満が卵巣がん患者の生存率や再発に影響する
肥満女性が卵巣がんになりやすいことは疫学調査で知られているが、卵巣がん患者の生存率や病気の進行にも肥満が影響していることが、米国 Cedars-Sinai Medical Centerの研究でわかった。この成果はCancer誌8月28日号電子版に発表された。またこの研究で、肥満者のがん細胞は標準体重の人の細胞とは違った特徴を持つこともわかり、脂肪組織そのものが卵巣がんの進行に影響している可能性が示された。
対象は上皮性の卵巣がんで手術を受けた患者216人。このうちBMIが18.5以上25未満の標準型が半数を占め、BMIが30以上の肥満者は16%、BMIが25以上30未満の過体重は25%で、BMIが18.5未満のやせ型が8%だった。
BMIが30以上の人とそれ以外で、卵巣がんのステージI期の発症率を比較したところ、肥満者では29%、BMI30未満の人では10%と、肥満者では早期がんの割合が高かった。しかし、ステージIII~IV期の149人についてみると、BMIの増加は、再発までの期間ならびに全生存を有意に短縮する(ともにP=0.02)ことが明らかになった。
2006年09月02日
ダイエットだけでは肥満治療にならない
さまざまな病気のもとになりかねない肥満。やせることは可能だが、リバウンドで再び太ってしまうことが多い。専門家は「肥満は高血圧や糖尿病と同じ慢性病であり、一生治療を続けなければならない。だからこそ予防が重要だ」と指摘している。
肥満の中でも内臓の周囲に脂肪がたまる腹部肥満は、高血圧や糖尿病などの生活習慣病につながりやすく、メタボリック症候群の主因として注目されている。同症候群の有病者または予備軍は、中高年男性の2人に1人、女性の5人に1人という調査結果が5月に明らかになり、国も対策を本格化させた。
いったん太ると減量の維持が難しくなる理由について、カナダのマクマスター大で肥満やメタボリック症候群を研究するアーリヤ・シャルマ教授は「体には体重を失わないようにする効率的なシステムがあるため」と説明する。
例えばラットに高脂肪食を与えると体重が増える。数週間ダイエットさせると体重はいったん減るが、普通の餌に戻すと再び増えてしまう。
食物摂取量を減らしたり運動量を増やしたりしても、体重を維持するシステムが働きエネルギー消費量を減らすためで「ダイエットだけでは肥満治療にならない」(シャルマ教授)という。
では肥満はどのように治療したらいいのか。
同教授によると、数キロ程度の過体重なら生活指導ですむが、それで駄目なら長期的な食事療法や薬物療法。さらに重症だと手術が必要になる。
体重(キロ)を身長(メートル)の二乗で割った体格指数(BMI)が40を超えるような病的肥満には、胃を小さくする手術が最も有効で、合併症の睡眠時無呼吸症候群や糖尿病を8割以上減らせる。
病的とまでいかない肥満の人にも効果があるのは、ほかの慢性病と同じように薬物治療と生活指導の組み合わせ。肥満治療薬は多くはないが、降圧薬アンジオテンシンII受容体拮抗(きっこう)薬(ARB)のテルミサルタンにインスリンの働きを改善する作用が強いことが分かり、糖尿病やメタボリック症候群を合併した高血圧の治療薬として注目されている。
運動は、それだけでは減量効果はあまりないものの、インスリンの働きを改善しメタボリック症候群の治療になる。シャルマ教授は「運動で減量できなくても、がっかりしないでほしい」と話している。
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