貧困生活を送る者は裕福な者より、経済的不安定からくるストレスにさいなまれることが多く、身体の細胞の老化も早まって短命になる傾向が強いことが研究の結果明らかになった。
社会的・経済的ステイタスが健康に与える影響は、貧困が心臓や呼吸器の疾患やリューマチ、精神病の罹患率を上げ、低体重児の出産や子供の死亡件数の増加を招いているというこれまでの研究結果ですでに知られている。
しかしこのほど、ロンドンのセント・トーマス病院のティム・スペクター教授が行なった新たな研究では、経済的に恵まれない状況にある者は、老化に伴う病気にかかりやすくなるだけでなく、実際に生物学的老化現象を促進させていることが分かったという。
同研究では、同じ40代後半の女性でも、労働者階級では裕福な階級より生物学的に平均7年も年をとっていることが明らかになり、研究者らは、将来への経済的な不安や周りに振り回されたり、自尊心が低かったり、社会的なサポートへのアクセスが困難であったりするストレスで、ダメージを受ける細胞分子の割合が増えるためと分析。
同研究ではさらに、所属する社会階級が自分より上のパートナーを持つことで、寿命が数年延びる可能性もあることが報告された 。 |