唐辛子に含まれる成分「カプサイシン」が、老化や生活習慣病の原因となる「細胞死」(アポトーシス)を抑制することを、名古屋市立大大学院医学研究科の岡嶋研二教授、原田直明助手らのグループが発見、英科学誌「ニューロファーマコロジー」に論文を発表した。「唐辛子を食べることは、アンチエイジング(抗加齢)につながる」としている。
細胞死は、がん細胞など不要な細胞の除去や、正常な器官形成のために必要な「細胞の自殺」。ストレスなどが原因で、細胞死が過剰に進むことで、細胞数が減少したり、臓器の機能が低下したりして、老化が促進され、生活習慣病に陥るとされる。
岡嶋教授らは、実験でマウスの皮下にカプサイシンを注射すると、細胞死を抑えるタンパク質「IGF−1」が、顕著に増加することを突き止めた。
注射30分後には、IGF−1の量は、肝臓で3倍、血中で4倍、心臓や脳、胃や小腸でも2倍以上になった。
また、カプサイシンを摂取することによる刺激が知覚神経に伝わることで、神経の末端からアミノ酸の複合体「CGRP」が放出され、CGRPが若い細胞に働きかけてIGF−1の生産を促進する−というメカニズムも分かった。
岡嶋教授らのこれまでの研究で、カプサイシンを肌に塗るとシワやたるみが取れることが分かっている。カプサイシンを多く含む唐辛子は、老化予防に有用としている。 |